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2009-12

下見

まったくチクショーだ。くそったれだ。
役者たちと劇場の下見。
劇場に入り、実際に舞台を見ると、急にイキイキとし始める役者たち。
そうだ、やっぱり彼らは役者なのだ、演じることが好きで好きでしょうがないのだ、
だから実際に自分が演技する舞台を見て、誰もが、ふだん見せないような表情をする、
すごく生き生きとした、高揚した顔。あんな顔、稽古場じゃ絶対に見せない。

やっぱり芝居というのは、役者のものなのだ、当たり前だけど。
おれの役目は、役者が舞台の上で輝くのを裏方からこっそり手伝うことだけ、
芝居は役者のものだ、だからあんなにいい顔しやがるのだ。

稽古場にいるときよりも笑い、走り回り、セリフを口にしてみる役者たちを見ながら、
舞台の上で演じることと、それを見ていることとの、遠い遠い距離を感じた。
そうだ、おれはあそこへは行けない、でもやつらは、あそこで輝く。

演じることが好きで好きでたまらない役者たち。
いいよ、おれは精一杯がんばっていい芝居にする、それが自分の立場。
役者たちが自信持って舞台に上がれるように、おれはもう夢中で背中を押す。
おれはおれの立場でやれる最高のことをする。
青臭い言い草だと笑いたいやつは笑え、馬鹿にすればいい。

なんかね、そんな気分だった、劇場の下見。

ああ、早く明日の稽古がしたい。
今の、この気分は何なんだろう。
この気分。
この気分。
この気分。

人間とは、摩訶不思議な生き物です。



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プロフィール

TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
web.fc2.com/index.html

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