2015-07

「水槽」終わりました

芝居の本番が近づくと、なぜ部屋が荒れるのだろう。
本や衣類が積み上がった机の上や床を片づけたら、
ようやく少しだけ「日常」が戻ってきた気分です。

始発電車で打ち上げから帰宅し、
シャワー浴びて(理由あって、この暑さの中、2日間も入浴してなかった)、
少し眠って、冷蔵庫の中の、腐ってなさそうなものを食べ、
仕事のメールなんかして、ようやく、ひと段落。

そんなわけで、シアターノーチラス♯18「水槽」が無事に終わりました。

猛暑の中、新宿眼科画廊に足を運んでくださった皆様、
本当にありがとうございました。心より御礼申し上げます。

夏のある日の朝、羽根井家の人々が旅立ちの準備をしている、
その75分間を切り取った今回の会話劇。

脚本を書きながら混沌としていた頭の中がスッキリしたのは、
ラストシーンを思いついた瞬間でした。
このラストに向かって、人物たちの思いが一気に流れ込んでいく、
そんな芝居にしよう、そう決めたら、なんだか吹っ切れました。

あとはもう8人の役者さんたちを信頼し、託すだけ。
怒涛の稽古は、「細かい演技をつけていく」というよりは、
「役者さんたちが、その人物を生き始める」ことを手伝う、
そんな感覚でした。

演出のあり方としてそれが正しいのかどうかわからないですが、
それほど今回の役者さんたちは、自分の役を愛し、こだわり、
ある一族の生きざまを自分に引き寄せようとしていました。

稽古期間の前半は脚本や役についてのディスカッションも多く、
また役者さんたちからのリクエストで、家の見取り図を作ったり、
物語には関係ない部分も含めて「家族の年表」を作ったりもしました。

芝居を創ることに対するひたむきな熱意というものを、
これほど分厚く感じた座組みは、今までなかったような気がします。

そして、いつも以上に繰り返された通し稽古。
暗転や場面転換のない、リアルタイムの75分を演じきるために、
役者さんたちは、ともかく通し稽古にこだわりました。
実際、通しを1回やるたびに何かが確実に変化し、前進しました。

今思い返しても、「水槽」という芝居が成立したのは、
8人の役者さんたちの前向きな思い、まっすぐな気持ち、
そのおかげだと思っています。

なんだか気恥ずかしいのですが、
羽根井家の人々を演じた役者さんたちの名前を、
あらためて記します。

德永芳子、藤岡勇、関原吏紗、濱仲太、山田佳奈、
嶋田貴心、木村香織、八木麻衣子。
本当にありがとうございました。

いつものことながら賛否両論のあるノーチラスの芝居ですが、
今回は、どちらにしても、とても反響が大きかった気がします。

とはいえ、反響の大小とは関係なく、
「羽根井家の人々」は、今も、どこかで、新しい夏を過ごしています。

そして、ぼくたちはぼくたちで、
新しい夏が、あらためて始まります。

どうぞ、良い夏でありますように。




これにて「水槽」の幕が下ります。








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