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2019-03

伊藤若冲が描くギャオスを観たいです

なかなか読み終わらなかった赤坂真理『東京プリズン』ですが、
最後のディベートの場面はとても面白くて、
ああ、これが書きたかったのだなあと思うと読み終えた後もザワザワ。

「天皇の戦争責任」について肯定的立場から意見を述べることになった女子校生、
その設定だからこそ、「もし自分なら…」という仮定もリアルで、
平成が終わろうとしている今、これを読んでよかったと思います。

途中でスティーブン・キングやクイーンに寄り道してたのもあるけど、
なかなか進まず、頑張って苦労しながらも、読む甲斐のある小説でした。
「天皇とは何ぞや?」という、正解の無い問いかけは、
きっと日本人がいつも考えなければならないことのひとつなのでしょう。

そんなわけで今日は朝早くから上野に向かう総武線の中で、
町田康の短編集を読んでおりました。
いやあ、その本の選択は正しかったのか間違いだったのか。

たまたま選んだ短編が、中野駅北口の公園に突然ギャオスが出現する話で、
そのギャオスの描写というか生態というか、それがリアルで、
食事(人間を食べる)や排泄や破壊行為をきちんと描く。町田康はすごい。
気まぐれに口を開いて怪音波を発して街を破壊するギャオスがあまりにも恐ろしい。
ちょうど電車は中野駅。あー、目の前に、ギャオスが見える……

そんな感じで、完全にギャオスモードで上野に到着。
上野駅はまだ朝の9時なのに、なぜか大勢の人でごったがえしている。

この前、柳美里の『JR上野駅公園口』を読んだばかりなので、
公園口を出てさっそくホームレスを探したけど、全然いなかったです。

ともかく人の群れが公園にどんどん吸い込まれていきます。
重箱らしき風呂敷包みや敷物を持ったグループはお花見コースだな。
家族連れで子供がピョンピョン跳ねてるのは動物園のパンダコース。

そんな楽しげな人たちを目で追いながら、ぼくは東京都美術館へ。
「奇想の系譜展」を観にきたのだけど、いや、意外とあなどれません、
開館まで30分あるのに入口の前には長蛇の列。

あー、フリーライターなんだから平日にすればよかったーと思っても、
もうあとの祭り。寒いのをじっとこらえて開館を待ちましたよ。

内容はとても面白かった。おすすめします。
動物や、空想上の生き物の絵が多くて、なんだか異様なムード。
でも途中から笑いをかみ殺しながら観てました。あまりの「奇想」に。
主催者の思うツボ。

すごく込み合ってたけど、途中で知らないおばさんが、
そっくり返った虎が描かれた掛け軸を見ながら、
「あらー、親戚の〇〇おじさんそっくりー」と大笑いしてました。
絵を見るときは、それくらい楽しく観たいもんです。

そんなおいらは、電車の中で読んだギャオスの話を思い出してしまって、
伊藤若冲作『ギャオス之図』がありそうだな、あったら観たいなーなどと、
そんな罰当たりな妄想してました。屏風いっぱい描かれたギャオス。
若冲なら描きそうな気がしませんか?

美術館を出ると、動物園の前は黒山の人だかり。
そうか、パンダって、そんなにスゴイのか。
ぼくも1度だけ見たことあります。
どのパンダだったかな。いつだったかな。全然覚えてないけど。
あーパンダだーって感じでした。

今日はパンダは見なかったけどソワレに会えたのでモンプチあげました。

ただ、正直なところ本日は、とてもギャオスな1日でした。







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プロフィール

TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
web.fc2.com/index.html

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