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2019-03

春の願い

くそったれなほどの春の陽気。
井上陽水『桜三月散歩道』を狂ったように聴いてます。

高島君から先週NHKでやった『詐欺の子』というドラマがよかった、
そんなLINEが来て、確かに良いドラマで、ぼくも録画して2回観たけど、
高島君ふうに言えばちょっとヒリつきました。

オレオレ詐欺の現実を犯人と被害者、両方の視点から描いていて、
そのそれぞれに悲しみがある。ただの犯罪ものではなくて、
もっと大きな視点からとらえているのがよかった。

こういうのを見ていると、自分がノーチラスの芝居で、
いつも何らかの犯罪を描いてきた、そのことが頭をかすめます。

いろいろな犯罪があるけど、人間が罪を犯すまでの必然や偶然、
善意や悪意、そういうものを等身大の人間として描きたい。
いつもそんなふうに思っていたような気がします。

どうやって生きていけばいいかわからない、
何とかして生きる理由が欲しい、
そんなことをもやもや思いながら生きている人が、
なんと多いことか。いや、自分も含めてです。

みじめな時期もあったし、ひどいこともしてきた、
でもまだ自分は生き地獄を見たことがないのかな。
きっと、そこまで達してしまった人間は、
犯罪の向こう側に落ちてしまうのだろうな。

いや、自分だって生き地獄を見て、
いつ犯罪の向こう側に落ちてしまうかわからない。

そんなギリギリの思いでいたから、
いつもノーチラスであんな芝居を作ってきたのだろうか。

格差社会とか高齢化社会とかいろんなネーミングがあるけど、
複合的な理由に押し流されて、不本意ながらも、
大きな犯罪を犯してしまう、そんな物語を作りたい、
それも、犯罪者を「特別な人間」として描くのではなくて、
ごくふつうの、ありきたりの日常生活を生きている人として描く。

『詐欺の子』の中の、中学生の男の子は、まさにそんな感じ。
ごくふつうの人が、ごくふつうの人と手を組み、ごくふつうの人を騙す。
善と悪とが、すぐ隣り合わせ、地続きになっている現代社会を、
物語にしたいと、最近ずっと考えます。

ただ、ぼく自身は、きっとまだ生き地獄を見ていない、
命のギリギリまで達してない、いや、そんな勇気はない。
そこが負い目。

神様、どうかどうか、ぼくを狂わせて欲しい。






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プロフィール

TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
web.fc2.com/index.html

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