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2019-02

「罪」がひとつ増えたんだね

デビッド・フィンチャーの『ドラゴンタトゥーの女』を見たら、
また『セブン』を見たくなって、借りてきた。
うーん、やっぱりコレ面白いねえ。
最後の10分、車内での3人の会話、ドキドキするねえ。

キリスト教における「七つの大罪」をなぞった連続殺人の話だけど、
グロテスクな場面をハッキリ見せないのが、かえって怖いな。

ブラッド・ピットが街中を走り回って犯人を追いかける場面で、
『ブレードランナー』を思い出した。
ほら、あの、ハリソン・フォードがルトガー・ハウワーを追う場面。
雨降ってるし、なんか似てるね。フィンチャーのほうが猥雑だけど。
きれいな追跡劇です。

ところで、七つの大罪で思い出したのが、八つの大罪。
コンラート・ローレンツの『文明化した人間の八つの大罪』は、
大学時代か卒業してすぐの頃に読んだ。印象深かった。
それからしばらく、『攻撃』とか、ローレンツの本いくつか読みました。

ローレンツは動物行動学という学問の成果でノーベル賞を受賞した人。
コクマルガラスの研究本などは、ほのぼのとした気分で読めるけど、
文明批判的な著書は、けっこうシビアで、痛烈で、
当時の知識人たちにとても大きな影響を与えたそうです。

で、彼のいう、人間が犯した八つの大罪とは、
人口過剰、生活空間の荒廃、人間どうしの競争、感性の衰退、
遺伝的な退廃、伝統の破壊、教化されやすさ、核兵器。

うーん、わかりやすいのもあれば、「?」ていうのもあります。
しかし、「感性の衰退」や「教化されやすさ」といった、
かなりデリケートな問題が、じつは人類の存亡そのものにかかわる、
みたいな考え方は、なるほどローレンツって感じなのでしょう。
キリスト教の「七つの大罪」にも、どこか通じる。

20代の頃は、これ読んで、けっこうドキドキしたけど、
今読んだら、どうなんだろう。読み返してみるかな。

とか思いながら、松岡正剛のブログを読んでいたら、
早稲田小劇場をつくった鈴木忠志は、ローレンツの『攻撃』について
「あれは演劇論だ」と言っていたらしい。

へえ、そんな見方ができるのか……
『攻撃』も、読み返してみたくなりました。
稽古のあとは、本屋へGO。









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TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
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