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2019-05

こんな金曜日の夜

椎名林檎のインタビュー本をベッドで読んでいたら、
そのまま眠ってしまって、夢の中で誰かに、
東京事変について激しい口調で語っている自分がいた。

「スカイ」が終わって最初の週末、
まだ疲労から完全に抜け出せず、
けだるさを抱えて日常生活に押し流されています。

「スカイ」は、いつになく反響の多い芝居でした。
とくに、初めてノーチラスの芝居を観たというお客様から、
「また次回も観たい」という意味の言葉を返されるのは、
素直にうれしく、ありがたく思っています。

今回の芝居が良いとか悪いとかいうのとは関係なく、
次のも観てみたい、と思っていただくことは、
ものを創る者として創造のエネルギーをもらうような気分です。

前にも書きましたが、ほめられたいなんていう気持ちはさらさら無い、
ただ、観る人を揺さぶりたいという願いだけがあります。
それは僕自身が、どこかの芝居を観るために劇場に行くのは、
「揺さぶられに行きたい」と思うから。それの裏返しです。

賞賛でも酷評でも、それはどうでもいいから、ただもう観てほしい、
この切なる願望は、何なのだろう、正直よくわかりませんが。

それからもうひとつ、役者たちのことをずっと考えています。
稽古期間中は毎日会うのに、公演が終わればパッタリ会わない。
みんな今頃、何を思っているのだろうとか、
あの役が彼や彼女の中で、今、どんな形で残っているのだろう、
それとも、もうすっかり消えてしまったのだろうか、などなど。

ふだんは心の奥に封印しているような記憶や感情を、
思いがけず発掘しなければならないこともある、
ノーチラスの芝居に出演してくれる役者さんに、
よくそんなことを言われます。

それを脚本の読解に生かしながら、
あるいは、たったひとつのセリフのために
忘れかけていた記憶や感情と向き合ったりしながら、
さらに、それを演技に昇華していく。

だから、役者の中には、落ち込んだり苦しんだりする人も
少なくないようです。いや、正直に言えば、
僕も演出の立場から、わざとそう仕向けることもあります。
必要だと思えば、そうするしかない。

だから、「不本意ながら、やむをえず、そうしてるんだよ」とか、
「まさかこんなことになるとは思わなかった」とか、
稽古場ではそういう気持ちを見せたりもします。
しかし実際には、それを全部わかってやってることのほうが多い。

思い返してみると、演出と役者の関係の、その裏の裏まで、
すべて仕組んでいるようなことも少なくない。
それもまた、自分の重要な仕事なんだろうと思います。

だからこそ、こうやって公演が終わってしまうと、
今頃どう思っているのだろう…と気になるわけです。
まあ、気にしても仕方ないですが。
でも、けっこうそのことは、いつまでも考えています。

いろんなこと思いながら、週末を迎えます。
じつは、予定していたことが急になくなってしまい、
ちょっとポカンとしています。

いや、次のことはもう着々と考えています。
次がどんな座組みになるのか、とても楽しみです。

さて、読みかけの本を読もう。
久しぶりに、こんな落ち着いた気持ちで金曜日の夜を過ごしています。











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TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
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