2017-10

配役を発表しました

東京は小さな「孤独」が集まってできている街、
というイメージは、初めて東京で暮らし始めた時から、
ずっとしみついています。

電車や少し高い建物に上がって見える景色を目にすると、
とくにそのことを感じます。

ずっと隣りにいた人がある日突然いなくなったり、
昨日は同じ夢を追っていた人が今日は去っていたり、
そんなことが日常茶飯事に起こる街。

そんな街に長い間暮らしてきて自分の体にしみついたものを、
ひとつずつ剥がすようにしながら書いてるのが、
今度の『孤独の観察』です。

昨夜の稽古で配役が決まり、稽古場の空気が変わりました。
帰りの電車の中で、役者さんたちの顔が、
とても微妙な表情を浮かべていました。
配役を発表した後は、たいていいつもそうです。

「まさかこの役とは…」「あー、これだけはやりたくなかった…」
「相手役はあの人か…」などといろいろな思いがあって、
どっちつかずの顔をしている役者さんたち。それを横目で見ながら、
ぼくはシレッとした顔で電車の外の景色を眺めています。

これからみんな、自分の役と向き合いながら、
ひとりひとり孤独な葛藤を始めるんだなあと思いながら、
ぼくはただ祈るような気持ちでいます。

「自分ではない別の人間を演じる」ということは、
しかし同時に「自分自身と向き合い、見直してみる」ということでもあり、
その、一見、まったく相反するようにも見える微妙な行為が、
きっと役者というものの面白さなのでしょう。

同時に、ぼく自身も、今回はとくに自分自身と、
とことん向き合わなければならない芝居になりそうです。

『孤独の観察』、初日は7月12日です。






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