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2018-10

モノクロームの中の小さな赤

ひとり柿食って11月を待っている、夜

これは種田山頭火ふうにお読みください(笑)。
自由律俳句です。ははは。

『ブレードランナー』の続編公開が近づき、
久しぶりに映画でわくわくしてるなあオレと思いながらも、
11月公演が終わるまでは見に行けない無念。
この1年くらい早川からディックの新装本が着々と刊行されているけど、
あ、そうか、この映画の公開に合わせた戦略だったのかと、
今さら気がつきました。まあ、ありがたいですけどね。

でも、確かに「未来」というものは、
ディックやバラードの小説みたいなディストピアに向かって
確実に進んでいってるような気もするし、
あ、そういえばオーウェルの『1984年』が再びブームになってるとか。
そうだ、これも早川文庫が新装版を出してたっけ。

核戦争の不安が、自分が生きてるうちにこれほどナマナマしく、
リアルに感じられるようになるなんて想像もしていなかった。
少なくとも第二次世界大戦を経験した人が生きてるうちは、
第三次世界大戦なんて起こるわけがないと思っていたけど、
考えてみれば、何の根拠もない話です。

AIが将棋やチェスで人間を負かすたびにニュースになるけど、
これもそのうち当たり前のことになってしまうのかな。
どう考えても、AIの進歩の速度ほうが、人間の進化の速度よりも
断然早いわけだし。だから、こうなるのは当然だし。

でも誰かが言っていたように、
AIはあくまでも何兆もの数のパターンを読んでいるだけであり、
けっしてチェスや将棋を「ゲームとして楽しんでいる」わけではない。
人間は勝てばうれしい、負ければくやしい、という感情が生まれるけど、
AIには「あー、将棋っておもしれーなあ」という快感は無いわけで、
やつらはあくまでも世界を数式やパターンに置き換えているだけで、
ゲームを楽しむ感情は無い。

映画『ブレードランナー』で描かれた人間とレプリカントの戦いも、
そのへんが、きっと関係してるのだろうけど、
(原作が描いていたのは、また別のものですよね)
まあ、それはそれで、新たな問題を生むのだろうけど、
結果的にそれがディストピアを生まなければいいなあとは思います。
難しいだろうけど。はかない夢かもしれないけど。

なんてなことをボンヤリ考えながら、日常は11月公演に向かって、
鮮やかに滑り込んでいきます。

気温が少しずつ下がってくると、
世の中の色彩というものが少しずつモノクロームに近づく。
テレビのカラー調整を間違ったような風景の中で、
2番目の月が、鮮やかな色を投げている気がします。

稽古場では、登場人物たちが、少しずつ、
「ひとりの、生きている人間」に向かって成長しています。
ああ、この感覚が、たまらなくいいと思います。

初日まであと1か月。
みんなで「その夜」を迎えるのを楽しみにしています。







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TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
web.fc2.com/index.html

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