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2018-10

今この瞬間にも、宇宙のどこかで彗星が

朝早く起きてしまったので録画してあったSONGSで
松任谷由実の曲を聴いていたら、
久しぶりに『ジャコビニ彗星の日』を歌ってた。

大学時代はいつもどこかで、
松任谷由実とサザンと大瀧詠一が流れてました。
授業で習った中原中也や萩原朔太郎の詩と同じくらいに、
松任谷由実の詞には「何か」をもらった気がします。
……なんて書くと、いかにも安っぽいな。

でも『ジャコビニ彗星の日』という曲の歌詞は確かに、
少年時代のぼくにとってひどく印象的でした。
恋人との距離が少しずつ広がるのを感じている頃、
ちょうどジャコビニ彗星接近のニュースが流れ、
それを見ようとした、その翌日のひとコマを描いた曲です。

その彗星のことは僕もよく覚えています。
ジャコビニ・ツインナー彗星が大接近するというニュースを
学級新聞係だった僕はマジックでデカデカと書いて教室に貼りました。

そして接近のその日、肉眼では彗星はほとんど見えなかった…
マスコミが騒ぐほどの天体ショーは無かったのです。
『ジャコビニ彗星の日』の中では、そのことが、
「シベリアからも見えなかったと、翌朝、弟が新聞ひろげ、つぶやく』
という歌詞で表現されています。

恋人との関係が少しずつ遠ざかっていく寂しさの中、
遠い宇宙空間を飛ぶ彗星のことを思う、その広大で不思議な感覚は、
10代の僕の頭に深く刻み込まれました。
そして今も、その感覚はどこかに残っているような気がします。

人間は死んだあと宇宙と同化する、という説があるそうです。
それは形而上学的な話としてではなく、
本当に物理学的な考え方として。原子レベルの話として。

もしもそれが本当なら、人間はつねに、
宇宙を懐かしみながら生きているのかも知れない。
本能的に、そこが帰る場所だということを知っているのかも知れない。

なんてことを思いながら1日が始まります。

昨日の稽古は、部屋が狭かったこともあり、
役者さんたちの個人的な話や思いや考え方を話す時間。
こんな時間が、芝居を豊かにすると思います。
脚本に書かれたことよりも、書かれていないことのほうが、
はるかに膨大な量なのだから。書かれていないことも大切にしたい。
一見ムダだと思われがちなことにも、きちんと時間を使いたい。
そんな努力は惜しみたくない。

あ、彗星ではなく、
上空を通り過ぎる飛行機の音がしています。






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プロフィール

TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
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