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2018-09

それは「放っといて欲しい」もののひとつなのだ

前にも話題にした高円寺の古本屋「雨の実」に、
なかなか行けません。いつ行ってもシャッターが下りてます。
しかも、ネットで調べたら、この古本屋の名前は「雨の実」ではなく、
正式店名は「十五時の犬」だそうです。十五時に開店するから。
しかし、十五時過ぎに行っても、いつも開店してません。
なんやねん!と思わず大阪弁でツッコミそうになります。

シャッターの上には、堂々と「雨の実」と書かれているこの店、
ところがこの看板は、この店舗が以前に花屋だったころの名残で、
その花屋の看板を外せなくて、ずっと「雨の実」なのだとか。

おいらはてっきり、大江健三郎の「レインツリー」がらみで、
「雨の実」という店名にしたのだと思い込んでいました。
ちがうんかい!と、本日2度目の大阪弁のツッコミです。
あー、明日も行ったるわい。

本といえば、「え?!」というようなニュースを見かけました。
埼玉県のある小学校の図書館で、児童の読書量を増やすために、
ある活動を熱心にやっている、その活動が問題になっているそうです。

児童ひとりひとりが1か月で何冊の本を借りたか、
また、どんな本を借りたかをデータベース化し、
児童の読書傾向を把握した上で、さらに別の本をすすめるとか、
自分が読んで面白かった本を3分間プレゼンして、
一番人気のあったチャンプ本を選ぶとか、
そういうことに生かしているとか。

これだけ読むと、とても素晴らしい活動のように思えます。
実際、この小学校の児童の読書量は全国平均よりもかなり多いそうです。

しかし、この活動が問題になっているのは、かなり根本的な部分。
つまり、そもそも「どんな本を読んだか」は重要な個人情報であり、
第三者に簡単に知られてはいけない情報だということです。

それは個人のかなり秘めた部分の可能性もあるわけで、
「全然知られても平気」という人もいるだろうけど、
逆に「絶対に知られたくない」という人もいる、かなり繊細な情報です。

少なくとも「知られてもいい」という人と「知られたくない」という人は、
はっきり区別すべきもの。知られたくないという意志は絶対に守られるべき。
そういうものだと思うのですが……もしぼくがその小学校の児童なら、
絶対に図書館から本は借りないと思います。

べつに、へんな本、あやしい本を読んでるわけではないですが、
いや、そもそも学校の図書館にそんな本は無いと思いますが、
しかし、「どんな本を借りたかによって、別の本をすすめる」
なんていうのは、まるで読書傾向で人間性が限定されてるみたいで
本当に気持ち悪い、生理的に拒絶してしまう。

いや、むしろ、全然違うジャンルの本を読んでみたい、と思ってるから、
それって本当に「余計なお世話」。ほっといてくれ(笑)。

スーパーで買い物してるとき、他の人の買い物カゴの中をのぞくのは、
かなり失礼な行為だと思うのですが、あれと似てる気がします。

あと、Amazonで買い物しようとすると、
「この本を買った人は、こんな本も読んでいます」みたいなオススメが出てくる、
あれも気持ち悪い、余計なお世話。

Amazonは、1度買い物すると、その後、頼みもしないのに、
「こんな商品どうですか?」と類似品をすすめるメールがくるけど、
あれも、すごく不愉快な気がしませんか?

自分が買い物したもののデータが蓄積されていて、
「こいつは、こういう人間だから、これも欲しがるだろう」と勝手に決めつけてくる。
頼むからほっといてくれ、と言いたくなります。

Amazonが個人の買い物情報を蓄積しておくのは、あれは問題にならないんですかね。
まあ、これはただのSF的な想像ですが、そういう情報が国家に流れて、
「この人間は、こういう傾向があるようです」みたいな判断材料に使われたりとか…
危険人物を特定する材料になったりすることも、
きっと、論理上は、あるいはシステム上は、全然簡単にできると思います。

ともかく、借りた本を第三者が知る、というのは絶対にあってはならない情報漏洩。
それはその人の心の中を無遠慮にのぞくような行為だと思います。

そんなことが「教育」という言葉のもとに行われているというのは、
なんだか、おかしいと思います。

職業上、公共の図書館をよく利用しますが、
もしも借りた本の情報がデータベース化されてたりしたら、
絶対に図書館なんか利用しないでしょう。

読書量の減少が問題になっているのはわかるし、
なんとかしなきゃとは思うけれど、
この埼玉県の小学校の取り組みは、絶対にありえない。
「恐ろしい」と思ったニュースでした。

誰だって、心の奥底を無遠慮にのぞかれたくはないと思います。




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TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
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