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2018-08

「一番残念な生き物」はきっと人間なのだ

なんのCMか知らないけど、
フジファブリックの「若者のすべて」が流れていて、
ああ夏だなあと、ちょっといい気分になる。
いや、そんな呑気なこと言ってる場合じゃない今年の夏だけど。

10月公演『となりの事件』の脚本書きも佳境ですが、
今回は「男」だとか「女」だとか「人間」だとか、
そんなことをちょっと考えながら書いてるせいか、
ニュース見てて、なんだか居心地悪く引っかかるのが、
「LGBTの人たちには生産性がない」と書いた議員の話と、
東京医大で女子の受験生を足切りしてたという出来事。

それぞれの問題点はいろいろ言われてますが、
どちらの出来事にも共通して根底にあるのは、
「何かの理由をつけて人間を区別(差別)したがる人間の悪癖」。
「自分が所属していない側の人間を一段劣ったものとして見たがる悪癖」。

LGBTについて書いた議員は、もちろんLGBTではないだろうし、
東京医大で女子受験生を足切りしようと決めたのは、
これはまあ想像だけど、きっと男性の教授か職員だと思います。

自分が所属していない側だからこそ平気でそういうことをやってしまう愚かさ。
それを思うと、本当にイヤな気分になります。
どんな人間にも、他者を区別したり差別したりする権利はない、
それは多分本当だと思います。
というか、どんな人もすべて「同じ人間」という地平から見ることができたら、
どんなにいいだろう、と思います。

とはいえ、実際にはそれはとても難しいことだと思います。
「比較して優劣をつけたがる」というのは、多分、人間の本能なのでしょう。
ぼくらは日常生活の中で、成績や収入や美醜や、いろいろな基準で、
自分と他人を比較したがります。
だから、このふたつの出来事に対して、
「なんだか身に覚えがある」と感じる人も多いのではないでしょうか。
ぼくも含めて。

話はずれますが、オリンピックとパラリンピックは、
メディアでは、つねに並列して語られています。
しかし、いくらメディアがそのふたつを並列して報道しても、
ほとんどの人は、パラリンピックに対してオリンピックほどの関心は持たない。
それが現実ではないでしょうか。

「いや、同じ人間なのだから、このふたつは同列で語られるべきだ」。
頭の中でいくらそう思っても、報道の量も人々の関心の高さも、
圧倒的に差があります。もちろん、だからといって、
「パラリンピックに対して、オリンピックと同じだけの関心は、
どうしても持てない」という人を、誰も責めることはできない。
それはもう、どうしようもない現実だと思います。

そのことを考えると、LGBTについて愚かなことを書いた議員や、
女子受験生を足切りした東京医大の関係者に対して、
「それは人間という生き物の持つ、どうしようもなくバカげた欠陥」
でしかないのだ、という気がしてきます。

けっして弁護したり容認する気はさらさらありません。
とても不快な気持ちになる出来事であるのは間違いないのです。
しかし、同時に「でも、それは人間の悲しさと愚かさなのだ」とも思います。

社会がどんなに変わっても、そういう人たちはいなくならない。きっと。
だから、せめて忘れてはならないのは、
そんな愚かな人たちの言動を見ながら、
「自分の中にはそんな差別意識はないだろうか」
「無意識のうちに誰かを区別してはいないだろうか」
そんなふうに自分自身を再チェックする。そのきっかけにすること。

「他人事ではない。自分も無関係ではない」ということを、
つねに忘れないようにする。できるのは、それくらいだと思います。

いずれにしても、このふたつの出来事は、
相も変らぬ人間の正体を思い知らせてくれます。

同じ個体同士で区別や差別をする動物は、おそらく人間だけですよね。
人間こそが「残念な生き物」です。

そんなことを思いながら書いているのが10月公演の脚本です。
さて、続きを書こう。今日も暑いですな。空気が重いです。











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TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
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