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2018-12

単純な作りだからこそ激しく力強いのだ多分

国産ミステリーで今年の超話題作みたいに言われてる某作家、
まあ、そう言われると読んでみたく……あんまり、ならない。
あらすじや設定を読んでも、今ひとつピンとこないけど、
どこの本屋でも平積みになってるし、どんどん新作出るし……
と思っていたら、そのシリーズの短編集が文庫で出た。

あ、これ、もしかしたら僕のような「あまり手が出ないなあ」という人のための
「ご試食コーナー」なんだろうな、と思い、さっそく購入。

うん、なるほど、これはご試食どまりだな。
面白さがわからない以前に、文章がとても幼い。
誰もがウケるって感じではない。作家名は出さないけど。

そういうのってありますよね。
日本人の作家であっても翻訳ものであっても、
文章に魅力がなければ先を読む気になれない。
……なんて偉そうなことを思いつつ、その文庫本は積み上げ。

さて、その一方で映画はなかなか良いのにめぐりあいました。
先日観た『犬猿』。あの『ヒメアノール』の監督のオリジナル作品です。

話はとても単純で、仲の悪い兄と弟、姉と妹の物語。
こう書くと、なんか、ほのぼのしたホームドラマみたいに思われそうですが、
『ヒメアノール』の吉田恵輔です、そんなナマぬるいはずがない。

さらに兄弟の兄を演じてるのが新井浩文です。
いやー、もうすでに血の匂いがしてきますねえ。
ただ「仲が悪い」ではなく、そのエスカレートぶり、
そして神経を逆撫でする「嫌い方」「憎しみ方」、あー具合が悪くなる。

しかし、人間関係がきちんと描かれ、
憎悪がしっかりと組み立てられているから、思わず見入ってしまう。
ちなみに弟は窪田正孝、姉妹はニッチェの江上さんと筧美和子。
この監督は、観てる人をイヤーな気分にするのが本当にうまいです。

『ヒメアノール』もそうだけど、ときどきイヤーな気分になりたいときに、
また繰り返し観てしまいそうな映画。

今どきの人たちって、ここまで激しく徹底的に人を嫌ったり憎んだり、
そういう感情って湧くんだろうか。
他人に対してそこまで強烈な感情が湧かない、
あるいは、湧きそうになっても、自分をごまかし、スルリと回避する。
そんな気がしますが、いや、人間には本来、
狂気のように激しく高ぶる感情というものが備わっている、
そのことを、あらためて思いました。

ツッコミどころもたくさんある映画ではありますが、
観て損しないと思います。






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TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
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