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2018-12

変わってるようで、案外変わってないかもね

ずっと昔、世田谷某所に住んでいた頃、すぐ向かいが三田佳子の豪邸でした。
だからというわけでもないが、三田佳子の息子が出た唐組の公演も観ました。
いや、それだけのことです、時事ネタにノッておこうと思いまして。

このニュースでいちいち母親の名前を出すのは気の毒だ、
という声もあるようです。ぼくも確かにそう思います。息子とはいえ成人だし。

でもその一方で、母親は永遠に母親、子供は永遠に子供、とも思います。
年齢に関係なく「親は子を叱る」という関係があってもいいし、
親子は、いくつになっても、どんな状況であっても、親子です。

現実に、「60歳の子供が90歳の親を介護する」という老々介護が珍しくない時代、
親と子の関係も、新しい考え方が必要なのかもしれません。

三田佳子がいずれ介護が必要になったとき、その息子が面倒みるんじゃないの?
だとすれば、親子の関係をもっと大切にしておいたほうがいいのでは?
なんて余計なお世話ですが。

さっきチラッとテレビをつけたら、まだパワハラの話をやっていて……
と思ったら、また全然違うスポーツの話でビックリ、なにこの連鎖。
パワハラの程度を競うパワハラオリンピックがやれそうな感じ。
はい、そうです、お察しのとおり、
パラリンピックならぬパワリンピックと言いたいだけです。すみません。

でも、立場の上の人間がちょっと厳しいことを言うと、全部パワハラ、
みたいなことになってるような気もします。
誰もが簡単にパワハラという言葉を持ち出す。てことないのかな。

同じように、ちょっと性的な話題を口にするとセクハラになり、
夫婦間で意見の違いを押し付けるとモラハラになり、
というように、困ったり不快になったら、すべて「ハラスメント」。

もちろん、それは「受けた側」の問題であり、
「不快になったか」「傷つけられたか」「精神的苦痛はどうだったか」
によって判断されるものなのでしょう。

そういう観点があり、「ハラスメント」という考え方によって、
今まで傷つけられてきた人たちが救われたり、
より良い人間関係が生まれるのは、確かにとても良いことだと思います。

でもその一方で、「言ったか、言わなかったか」「態度に出したか、出さなかったか」
という、とても表層的なところの話になってしまいそうな気もします。
ハラスメントで訴えられた人が「今後は気をつけます」と謝罪しても、
でもその人自身の思考が急に変わるわけではない。
頭の中にあることは同じだと思います。ただ、言葉にしなくなっただけ。
本質は何も変わっていない。

「いや、それでいいのだ。なぜなら、あくまでも人間関係の問題であり、
ひとりひとりの人間的尊厳を守るためのハラスメント問題なのだから」
という考え方もあるだろうし、それはそれで正しいと思います。

でも、それで根本的な何かが大きく変わるわけではない、
人間の本質は、あくまでも同じなのだ、というのも、また事実だと思います。

部下の女子社員を見てエロいこと考える上司は、
たとえセクハラ的言動をしなくなったとしても、
頭の中ではやはり同じことを考えています。多分。
ただ単に、それを口にしなくなった、というだけのこと。

いや、べつにハラスメント問題についてどうこう言ってるのではありません。
今まで苦痛を受けていた人が、きちんとモノを言えるのは、
もちろん良いことだと思います。大切なことです。

ただ、その一方で、人間ひとりひとりが少しずつ孤立してるかも、と思うのです。
パワハラだセクハラだと騒がれるのはイヤだから、
最初から必要最小限の関係だけにしておいて、
人間関係に一歩踏み込むのは一切やめよう、みたいな。

ひとりひとりが肩をすくめ、人と目を合わせないようにして、
誰とも接触しないようにして、無口なままで生きる、
そんな感じになってないかな。あるいは、これからなっていかないかな。

最近、満員電車で痴漢と間違われないように、
まわりと接触しないように体を固定し、何もしないで、
ただじっと耐えている男性が増えているそうです。

まさにそんな感じで、まわりの人間と余計な言葉を交わさない、
ビクビクしながら、ただじっと時間が過ぎるのを待つように生活してる、
そんな人が、これから増えていかないのだろうか。

もしも、他者との交流を最初から「しない」と決めている人間が増えると、
社会はどうなるのだろう。
そんなことを考えると、モヤモヤしてしまいます。

言葉を持つ、唯一の動物である人間。
しかし今、その言葉をどう使うかが問われているのかもしれません。

さまざまなハラスメント問題は、もしかしたら、
「言葉」が人間に対して起こした、小さな反乱のような気もします。
「お前ら、もっとちゃんとやれよ」みたいな。
そんな気しませんか。






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TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
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