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2018-12

「誰もが知ってること」を「自分は知らない」ということ

翻訳家岸本佐知子さんのエッセイ本にハマってしまって、
同じ本を持ち歩いて電車の中で何度も読み返したりしてます。

ははーん、なるほど、いや、そうなんだよね、と思ったのは、
岸本さんは「忠臣蔵がどんな話か今だに知らない」という文章。
この勇気ある告白に頭が下がります。

岸本さんほどの人が忠臣蔵を知らないか、そうかそうか、とばかりに
ホッと安心する人も大勢いるのではないか?
ちなみに、ぼくは知ってますけどね。

似たようなことは誰でも体験すると思います。
芝居をやってる人と話していると、ほとんどの人は、
ジブリとガンダムが大好きです。ぼくは両方ともまったく知りません。
ルパンのカリオストロの城でね…なんて言われても、
「は? どこの城?」としか返すことができないし、
ワンピースというのは女性の服という認識しかありません。
進撃の巨人は、てっきり「新劇の巨人」だと思い込み、
一体だれだ? どの役者のことだ?と思いました。

テレビのドラマとかヒット曲とか、いろんなジャンルにおいて
「これ知ってて当然ですよね」という大前提で話されることでも、
けっこう知らないことが多い。
ちなみに『君の名は』も『カメラを止めるな』も何の興味も持てないから、
観ようという気もまったく起こらない。
だからといって、生きる上で、とくに不自由はありません。

みんなが好きなものにあえて背を向けるひねくれ者、
みたいに思う人もいらっしゃるでしょう。いや興味持てないだけです。
「ヒットの理論を学ぶために観たほうがいいのでは?」
という親切な方もおられます。
しかし、ヒット作は他にもたくさんある。

ちなみにぼくは映画の007シリーズが大好きで、
すべての作品を2回以上観てるしフレミングの原作も読んでます。

ともかく、誰もが知ってて当然なことでも、じつは知らないことなんて
もう数え上げたらキリがないってくらいたくさんある。
でも、誰もが知ってることを知らなくても、じつはそれほど困らない。
たまにみんなの話題に入れないことがあるくらい。

だからヒットしてるもの、みんなが好きなものに、
それだけの理由で自分も飛びつく、ということは今後も無いでしょう。
それよりも「自分は何が好きか?」「なぜそれが好きか?」なんてことを
真剣に考えたほうがタメになるような気がします。

「自分が本当に好きなもの」と「じつは案外そうでもないもの」
「なんとなく周囲に踊らされてるだけのもの」なんてのを、
みんなきちんと区別してるのだろうか。
それが混乱してしまうことのほうが、ぼくは怖いです。

なんてことを、杉並区のゲリラ豪雨の音を聞きながら考えてました。

自分でも芝居を作っている以上は、
そういうことが、一種の「覚悟」として必要だろうとも思います。
「嫌い」のひと言であっさり切り捨てられる可能性は、
いつでもある、ということ。

こんな時間に起きてるなんて珍しい。
じつは、もう眠くてたまりません。








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TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
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