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2018-12

そして部屋には、7脚の椅子が残されています

朝起きたら秋でした。

搬出に使ったワンボックスカーを大久保のレンタカー屋さんに返却する途中、
道に迷ってしまい、真夜中、信濃町やら外苑やらを迷走してました。
ナビが付いてない車だったので、ひたすら動物的本能を研ぎ澄まし……
しかし返却時間が刻一刻と迫る中、ついに交番を発見して道をきいたら、
「おれにもわかんねーぞ、今おれがどこにるかもホントは知らねーもん」
という、地方から出てきたばかりの方言丸出しのお巡りさんで、
まるで外国人と話してるようなやりとりのあと、
仕方なく今度はレンタカー屋さんに電話して「ぼくは今、どこにいますか?」、
「さあ、あなたの居場所は私にはわかりません」と、一瞬、哲学的会話か?
みたいなやりとりがあって、結局わからず。

でもって、返却時間ギリギリに店にたどり着いたのですが、
返却時間がなかったら、もう少し迷っててもよかったな。

「迷い子になるのって、楽しいイベントだよね」という名言を吐いたのは、
ずっと昔に付き合ってた女の子。何十万人にひとりという呼吸器系の病気のために、
いつも小さな酸素ボンベを持って外出する人でした。

彼女は道に迷ったとき、迷い子になったことを楽しみながら、
あの酸素ボンベから酸素を吸っていたのだろうか。
道に迷うと、いつも決まって、あの緑色の酸素ボンベを思い出します。



さて、『となりの事件』が、無事に終わりました。
御来場いただいた方々、気にかけていただいた方々、
そしてもちろん役者さんたち、スタッフさんたち、劇場の皆さん、
すべての方々に心より御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。

役者さんたちの間では「もやもやする」がキーワードだったらしく、
演じるほうも観るほうも、もやもやしっぱなしの芝居だったようです。

確かにぼくは明確な結論が出たり、物語が巧妙にまとまったり、ということに、
何の魅力も感じない人間です。脚本を書くときに、絶対に避けることです。

その理由はとても簡単、「だって、それが人生だから」。
明確な結論も巧妙な結末も無い、だから生きるのは面白い。
一体どうなるのだろう?というもやもやした気分が、
案外、人間を生かす原動力なんじゃないかとさえ思います。

なので、どこにもたどり着かなかった今回の芝居で、
たくさんの人たちがもやもやしてくれたら嬉しい、
そんなことを今、思っています。

あ、あと、何人かの人に「新境地ですね」「こんなノーチラス初めて」
と言ってもらえたことも嬉しかったな。
少しだけ「新しいこと」ができました。



今、部屋の中には、7脚の椅子。多過ぎる。
これからしばらく、この椅子をどうするか?で悩みます。
そして、並木家のこれからと、永沢家の娘のこれから、についても、
頭の片隅で考えることにします。

では、お湯が沸いたのでコーヒー淹れます。








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TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
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