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2019-09

「あって当たり前」のものが失われるのは悲しい

ノートルダム寺院が全焼したニュースは驚きました。
フランスの人にとっては大きな喪失感だと思います。
信仰を持った人にとっては、とてもやりきれないと思います。
とくに今、フランスは社会的に大変な時期みたいだし。

大学時代最後の春休みの卒業旅行はパリでした。
自動車学校に行くための貯金を全部はたいての旅でしたが、
それでも超貧乏旅行で、3週間の間ずっと最低限の衣食住。
ノートルダム寺院のすぐ近くにある二つ星ホテルに長逗留して、
ノートルダム寺院を眺めながらパンをかじってた。
ニュースの映像を見ながら、なんだか寂しい気持ちでした。

あって当然のものがなくなる、
いて当然だった人がいなくなる、
そのときのポカンとした、どうしようもない空虚な気持ちは、
長く生きていれば、いやでも何度か経験します。
いろいろな喪失の思い出がよみがえってきます。

ノートルダムの火災を見ながら涙を流しているパリの人を見て、
ああ、そういえば、と思い出したことがあります。
3年前の熊本地震のとき、被害を受けた熊本城の姿をニュースで見て、
自分でもびっくりするくらいに衝撃を受けていることに気づきました。

もう20年以上も熊本に帰ってないし完全に故郷を捨てた気でいたのに、
「意外にも熊本城は、自分のアイデンティティの一部なのかもしれない」
そんなようなことを感じました。幼いころから「あるのが当たり前」だった城の姿は、
何らかの形で自分の心の形成に関わっていたのだと思います。

そのことを思い出すと、フランスの人たちが今、直面している喪失感というのは、
すごく大きなものだと思います。

そんなことを思いながら、ふと考えたのは、
今、東京で「これがなくなったら、東京都民は大きな喪失感に打ちのめされるだろう」
というような建造物は何なのだろう。何があるだろう。
都民のアイデンティティの一部ともいえるような建物。

皇居? 東京駅? 都庁? スカイツリー? 何だろうな。よくわからない。
全然思いつかない。東京における「ノートルダム寺院的な存在」とは?
意外と難しいな、これ。何だと思いますか?

怪獣映画では、東京タワーとか国会議事堂とか、
東京の象徴的な建造物が破壊されますが、結局そのへんなのかな。
スカイツリーは、まだどの怪獣にも破壊されてないですよね。
それはきっと、まだスカイツリーが都民の象徴的建造物になるほど
時間がたってない、ということなのでしょうかね。
逆にいえば、怪獣に破壊されてこそ「東京的建造物」として認められた、
ということになるのだろうか。

もしも次のゴジラ映画が製作されるとしたら、
何が破壊されるのか楽しみです。

今日は暑いくらいですね。
ソワレも植え込みから出てきて風通しのいいところで寝てます。








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TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
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