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2019-02

なぜ鑑識官?

仕事の打ち合わせの帰り道、
シャンプーや洗剤を買うためにSEIYUへ。
パンの売り場にいたら、初老の女性のふたり連れが買い物してた。

「これは、食パンの間にツナがはさんであるわね」
「なによそれ。そんなの食べない」
「こっちは豆が入ってる蒸しパンだよ」
「あ、それおいしそうね」

どうやら、ひとりは目が不自由らしい。
もうひとりの女性が次々とパンを説明していき、
目の不自由な女性が「食べる」「食べない」を答えていく。
きっと他の売り場でもそうやってるのだろう。

こんな言い方をしていいのかどうかわからないが、
正直なところ、なんだかとても楽しそうだった。
まるで子供とお母さんみたいな感じ。
キャッキャしながらパンを選んでる。
「楽しそう」なんて言ったら、不謹慎てことになるのかな。

だとしたら、どんな気持ちになればいいんだ?
わからない。わからないから、素直になるしかないんだけどね。

最近、野田秀樹の『Rigth Eye』という舞台を映像で見ています。
毎日、好きな場面を選んで。
というか、じつは冒頭の5分間が大好きで、
この60年代演劇の匂いのする冒頭の美しさは何度見ても飽きない。

この芝居は、野田秀樹が右目の視力を失った時の体験をもとに書かれたそうで、
その時のようすがかなり克明に描かれている。
克明だけど、茶目っけたっぷりで笑いが多い。

野田秀樹にとって片目が見えなくなることはどんな体験だったのか、
たぶん、恐ろしいほどに率直に描かれているのだろう。
そしてその結果、こんな舞台になったのだろう。

僕らすぐに悲劇だの不幸だのという言葉を使いたがるけど、
それを決めるのは誰なんだろう。
そして、本物の悲劇や不幸は、どこにあるのだろう。

幻想のような悲劇や不幸。
そして本当の本物の、それら。

……なんてこと考えてたら、
夕立にあってびしょ濡れになりました。

あ、さっき、なんとなくテレビのチャンネルあちこち変えてたら、
佐々木蔵之介主演の『ハンチョウ』という刑事ドラマに、
唐十郎が出てた! 鑑識官の役で! まじっすか?!

見てはいけないものを見たような気持ちになって、
すぐにチャンネル変えました。










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TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
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