FC2ブログ

2019-02

眠れない朝

今朝もまた寒さで目が覚めた。
冷たい空気の中キッチンまで行ってコーヒーを淹れる決心がつかず、
携帯をいじったり本を読んだりして自分をごまかす。

何日か前に書いたG・マルケスの『十二の遍歴の物語』の中の
「ミセズ・フォーブスの幸福な夏」を読んでたら、
子供時代に過ごした父親の田舎のことを思い出しました。

南国の深い深い青色の海のある町で過ごした夏。
熱い砂の上を飛び跳ねながら歩いて冷たい海に入ったときの、
スーッと体が浮き上がるような爽快感や、
口の中に入った海水の塩辛い味、
海の匂い、夏の匂い、太陽の光の匂い。

寒い朝にガタガタ震えながら読むには、なんとおあつらえ向きな!
そして、ああ、人生とはなんと理不尽な!!
……たまたま、そんな短編だったのです。

ちょっと幸せな気分になったので、
やっと眠れるかなと思ったけど、やっぱり眠れないので、
そのままP・K・ディックの『時間飛行士へのささやかな贈物』。
これも短編集。今朝は、この表題作を読む。

宇宙飛行士は宇宙を旅する人ですが、
時間飛行士は時間を旅する人。
100年後の未来に向けて旅立った飛行士たちが
ある失敗によりひとつの悲劇の中に放り込まれるという話。

面白いのは、宇宙開発と同じように、
時間旅行の開発においても米ソが競い合っているという設定。
しかもソ連のほうが少し先行しているという状況。
そこも宇宙開発の初期と同じなんですね。

なーんて思いながら読み終えて、でもやっぱり寒くて眠れない。
んじゃあ、次はコレ、ちくま文学の森の『悪いやつの物語』の中の、
「中世に於ける一殺人常習者の遺せる哲学的日記の抜粋」、
題名からして退屈そうで、すぐ眠れそうな気がする。

ただし、三島由紀夫だ。三島由紀夫の短編は面白いんだよね、
『真夏の死』とか、何度も読み返したもん。
でも中世に於けるナンタラカンタラ……だぜ、
よし、これなら読んでるうちに眠魔がやってくるに違いない。

ところが、最初に出てくる足利義鳥の殺害場面が、
ハッとするほど鮮やかで、ついつい最後まで読んでしまう。
足利義鳥という将軍は実在したのでしょうか?ヨシトリ?
足利は25代も続いてないよね、たぶん。よくわからんけど。

とかなんとか考えてるうちに、全然眠れない自分に気づく。
ああ、三島由紀夫おそるべし。寒いよホント。

すると突然、渡辺大介から元気のいいメールが入る。
日曜日の朝の6時過ぎだぜ。こんな時間に彼はどこでどうしてるのやら。

そうか、この寒さの中、早朝から元気にメールする人間もいるんだなあ、
なんて考えていたら、いつの間にか眠ってた。
ありがとう、渡辺大介。きみのおかげだ。

今日は温かい1日でありますように。







スポンサーサイト

● COMMENT FORM ●


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://theaternautilus.blog99.fc2.com/tb.php/506-010561e3
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

プロフィール

TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
web.fc2.com/index.html

最新記事

リンク

このブログをリンクに追加する

月別アーカイブ

最新コメント

最新トラックバック

検索フォーム

RSSリンクの表示