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2019-05

「心」は化石として残らない

今夜はNHKスペシャル『ヒューマン』の2回目でした。
じつは1回目を見逃して、先週、本を買って少しずつ読んでる。
で、ちょうど今夜が2回目。話は早くも、
ホモサピエンスとネアンデルタール人の衝突まで進んでました。

『ヒューマン』は、いってみれば「心の進化」を探る特集です。
身体の進化は科学の発達のおかげでいろいろわかってきたけど、
人間の心というものが、いつ、どんな形で誕生して進化してきたのか、
という話になると、なんだかピンとこない、見当もつかない、
そもそもどうやって研究すればいいのか???というわけで、
ずっと興味がありました。

で、この番組は、まさにそれについて語られるらしい。
ィヤッホウ!!という感じですが、まさかの1回目見忘れ(笑)。
あわてて本を買って、見逃した回を取り戻そうとしてます。

人間の「心」が、いつ、どうやって生まれたのか?というと、
どうやらそれは、「協力」という感情がその原点のようです。
最初の人類はいかにして食べ物を手に入れるかが日々の大問題だった。
食糧を入手するためには、他人と協力することが不可欠だった。
それが、内面の動きとなって、「心」になるわけです。

「協力する」という行動が生まれれば、それにつながって、
「こいつとは協力したい」「こいつには協力したくない」
「こいつは協力してくれないからイヤなやつだ、嫌いだ」などなど、
いろいろな内面の動きが生まれるわけで、それが心の深化につながる。
きっと、そういうこと。

あと、あらゆる動物の中で、唯一人間だけは、
他人の協力がなければ出産ができない。ひとりきりでは安全に産めない。
そんなところにも「協力」という感情の目覚めがあったとか。

ともかく、人間の祖先が、初めて「他者」の存在を認識したのは、
「協力」という行動の結果なのだということらしい。
なるほど、なかなか深みのある話です。

で、2回目の今夜は、「武器」を手に入れた人間の、
闘争心や敵対心などについての話。
人間は、なぜ、「相手を倒したい」という感情を手に入れたのか?

見ながら当然のように、キューブリックの『2001年宇宙の旅』の、
あの有名なプロローグを思い出していました。

大昔、一匹の猿人がなにげなく手にとった動物の骨を振り回すうちに、
それが、ものを破壊する武器になることに気づき、
ほかの猿人を殴り倒すという行動を思いつく…というあの場面。

あんなことが実際にあったかどうか知らないが、
人類の宿命を暗示する恐ろしい場面でした。

そして今夜の『ヒューマン』にも、
やはり、その後の人間の歴史を予感するような話がたくさん出てきて、
ちょっと暗澹たる思いがしました。いや、もちろん面白かったです。

心は化石として残らない。
人類の祖先たちが、どんな心を持っていたのか、
心はどう進化してきたのか、調べようがない。
調べようがないことを、いろいろな手掛かりから探る試みが、
とても刺激的で面白いです。

話はそれますが、以前よく芝居の稽古の中で、
「自分の心を取り出す」というのをやっていました。
台本稽古に入る前の、基礎練の段階で。

「もしも自分の心を形として取り出せるとしたら、
一体どんなものだと思う?」と質問し、それを表現してもらうのです。

形、色、大きさ、素材、手触り、温度、質感などなど……
自分の心をどうイメージするかは人それぞれ。
見ていて、かなり楽しいです。

とても巨大なものとして表現する人もいれば、
小さなものやバラバラに分裂したものとして表現する人がいたり、
固体ではなく、液体や気体の人がいたり……。

もしかしたら、心というものは、
この世で最も不可解でわかりにくいものなのかもしれません。

もしも心の化石というものが存在すれば、
それは一体どんなものなのだろう?

いや、化石として残らないからこそ、
面白いのでしょうね。










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TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
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