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2019-02

その瞬間に立ち会ってみたかった

コンビニからの帰り道、野良猫に話しかけられて、
しばらく話し込んでしまった。

……なんてこと書くと、
どうせ動物好きの無邪気な男を演出しようとしてんだろ、
と苦々しく思う人も大勢いるでしょうが、本当です。

たまにこういうことあるよね。野良に限らないけど、
いきなり植え込みの中や塀の上にいる猫に「ニャー」と鳴かれ、
で、立ち止まって「どうした?」と声かけると、
また「ニャー」と鳴き、お互いにそれをしばらく繰り返す。立ち話。

あれ、何て言ってるんだろう、
「お前、まっとうに生きてるか?」とか言ってるのかな、
「最近ろくなもん食ってなくてさ」とか言ってるのかな、
コンビニの袋の音を鳴らすとピクッと反応するし。

何言ってるかわからないけど、
猫のほうは完全に「会話してるぜ」って感じ満々なんだ。
だからこっちも真剣に応じる。

全然関係ないけど、
電車の中で女の子に「好き」って言ってる男がいた。
冗談ぽくじゃなくて、ただの会話の流れでもなくて、
まさに真剣に告白してるっていう雰囲気で。

べつに日比谷線の中でなくてもいいだろうに。
少なくとも周囲にいた10人くらいの乗客には聞こえてました。

まあ、それはいいのだが、ふと素朴な疑問。
この世で最初に愛の告白をした人間は、
どうやって自分の気持ちを伝えたのだろう。

誰かが世界で初めて「好き」という気持ちを抱いたとき、
きっとまだ「好き」という言葉はなかったはず。

なぜなら、好きという感情が存在していないときに、
「好き」という言葉が生まれるはずはないから。

だから、最初に愛の告白をした人間は、
「好き」という言葉が生まれる前に、
「好き」という言葉を使わずに、その感情を相手に伝えたはず。

たとえば、もしも今、一切の言葉を使わずに相手に自分の愛情を、
相手を好きだという気持ちを伝えなければならないとしたら、
一体どうするだろう。どうやって伝えるだろう。

いきなり抱きしめるのか? 体当たりするのか?
それとも相手の手を握るのか、ただじっと見つめるのか?
微笑むのか? それとも静かに涙を流すのか?

考えてみたら、難しいな。
難しいというか、「自分」てものが露骨に出そうだな(笑)。

そう考えると、「好き」って言葉は便利だ。
だからといって日比谷線の中で告白しなくてもいいと思うけど。

言葉というものが誕生した瞬間に立ち会ってみたかった。
「好き」に限らず、何でもいいから、
初めて何かの言葉が人間の口から発せられた瞬間を、
あー、見てみたい、聞いてみたい。

その瞬間の記憶は、
DNAのどこかに刻み込まれているのだろうか?
未来の科学者が解き明かすのを期待します。

そんなこと考えていた、帰り道。










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TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
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