FC2ブログ

2019-02

さっき、聞こえるはずのない踏切の音が

地平線という線など、本当はどこにもない。
それは地球という球体と人間の視覚から生まれた、
ひとつの錯覚に過ぎない。

だから、「地平線という線など、本当はどこにもない」と書いたけど、
じつは無限に存在するともいえるのだ。

それをひとつの大前提にして言えば、
たとえば18歳のきみには、
18歳のきみにしか見えない地平線があるのだ。
今しか見えないそれを、よく目を凝らして見つめていればいい。

やがて蜃気楼のように、次の地平線が見えてくるだろう。
そうしたら今度は、それにじっと目を凝らす。
そうやって人は誰もが、生きているうちに無限の地平線に目を凝らす。

多分、そういうものだと思うよ、
……というようなことを、今日は言いたかった。
仕事先で出会った18歳に、言ってやりたかった。
でも、言わなくても、そのうち気づくよね。ヤツはきっと気づく。

くそー、おいらも年をとったな。

ここに引っ越してきて約1年。
最近になって、夜の静かな時間帯に、風向きによって、
踏切のカンカンという音が聞こえてくることに気がつきました。

大井町線の踏切までは、歩くと5分ほど。けっこう距離がある。
本当なら絶対に音は聞こえない。
なのに、この前初めて聞こえてきたとき、
最初は大井町線の踏切の音だとはわからずに、
どこかを幻想の電車が走ってるんじゃないかと思った。

で、ああそう言えば、と思い出したのは、山野浩一の『X電車で行こう』。
SF小説の異色作といわれてるけど、
最初に読んだときはSF小説だなんて全然思わなかったな。
確か、中学時代だよ、読んだの。
最近リバイバルで新装本が出てますね。

それから、『ウルトラQ』の最終話『あけてくれ!』。
空中を飛ぶ幻想の電車が出てくる話。
最近知ったのですが、これ脚本は小山内美江子なんですね。
再放送で観たときは、なんだかすごく怖かったな。

走るはずのない電車が走る。
走るはずのない電車に、乗せられる、連れていかれる、
追いかけられる、乗りそこなってしまう……どれもいやだな。

そんなこと考えながら、ついさっき、
久しぶりに踏切の音を聞きました。

聞こえるはずのない踏切の音が聞こえてくる、
それだけのことなのに、ちょっとゾッとする。

踏切の中を通り過ぎる電車に乗った人たちの、
白い無表情な顔が見えたような気がしたんだよ。

ま、どこへでも連れていくがいいさ。

稽古場日記■http://blog.livedoor.jp/theater_nautilus-10th/
ぜひクリックを!!












スポンサーサイト

● COMMENT FORM ●


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://theaternautilus.blog99.fc2.com/tb.php/595-dbf41c1f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

プロフィール

TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
web.fc2.com/index.html

最新記事

リンク

このブログをリンクに追加する

月別アーカイブ

最新コメント

最新トラックバック

検索フォーム

RSSリンクの表示