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2019-02

まっすぐに届いて欲しいもの

きっと日本語に飢えてるのだ、と思う、最近。
たとえば小説を読んでいても雑誌を読んでいても、
文章や意味というよりも、
「日本語」がスーッと入ってくる感じ。

三島由紀夫の、川端康成の、中上健次の、日本語。
あ、僕は今、この国の国語を見てる、という
素直な、ふつうの、感触。

病院で働いてると、聞き慣れない言葉を耳にする。
病気や症状の呼び方、手術器具の名前、
外国人の患者の、摩訶不思議な名前の響き。

あー、でも、これも要するに日本語なんだなあと思う。
思うだけで、それがスーッと体に入ってくる。

日本語が好きとか嫌いとか、そういうんじゃない。
ただ、素直に向き合える言葉。それがうれしい。

素直な言葉、そうだ、それが欲しい、それが聞きたい。
いちいち疑う必要のない言葉。

そのまま、冷たくてキレイな水のように、
何の味もなく、ただ、体の中にまっすぐ流れ込んでくる言葉。

疑わしい言葉、意味がわからない言葉、
ぎくしゃくした言葉、何かを隠した言葉、
そんな言葉は、喉につっかえて体に落ちてこない。

そうだ、水のように流れ込んでくる、素直な言葉。

今、きっと、そんな言葉に飢えてる。

役者たちが言葉を口にする。
いろいろ考える、役作りなんてものをやる、
あれこれ試行錯誤する、悩む、苦しむ。

そうやって、いろいろなものを通り過ぎ、
まるで濾過された水のような言葉になったとき、
言葉たちは、観客の耳に、
気持ちよく届くのではないか。

……なんてことを、最近、思う。
稽古場で、そして、日常生活で。


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TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
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