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2019-07

とかく人間とは、ですね

フィリップKディックの『流れよわが涙、と警官は言った』は
なかなか面白かった、ビューーンという勢いで読みました。

人間のアイデンティティはこの作家のテーマのひとつですが、
ああ、へえ、こんな物語の創り方しますか、みたいな感じ。

その中にスイックスなる人種(?)が登場するのだが、
遺伝子組み換えによって生まれた優れた新人類みたいなもので、
見た目は普通の人間とあまり変わらない。
「あまり変わらない」というのが、ひとつのミソなのだけど。

なんか、それ読んでたせいか、
本棚から3冊の本を引っ張り出してきて読んでます。
『渋澤龍彦コレクション3 天使から怪物まで』
『幻獣辞典』(ホルヘ・ルイス・ボルヘス)
『奇怪動物百科』(ジョン・アシュトン)

ちょっと奇妙な空想上の生き物を集めた本ばかり。
いや、3冊目はちょっと違うけどね。
ボルヘスのは本格派だけど、
渋澤先生の悪趣味ぶりも楽しいな。お下劣なのも多いし。

なんのかんの言って、この世で最も奇妙な動物は、
人間だよね。奥が深すぎる。

さて、今日はとてもイヤな気分になる事件がありましたね。
28歳の介護士が、再婚した女性の連れ子の9歳児に
残虐なゲームを無理矢理やらせていた、という事件。

半年後、男の子はストレス性の自律神経障害になり、
嘔吐や下痢、頭痛などの症状が出るようになったそうな。

男は暴言を吐いて男児を脅し、
強引に強制的にゲームをやらせていたらしい。

ゲームというのは『グランドセフトオート』や
『メタルギアソリッド』など。うーん。
僕自身、どちらも結構夢中でやりました。

しかし、男児が長期間、無理矢理やらされたらどうなるか、
それはなんとなく予想がつく。シロウトの僕でも想像できる。

とくに『グランドセフトオート』のほうは、
アメリカで、これをやり過ぎた10代の少年が、
現実世界でもゲームと同じことを仕出かし、
人を殺してしまうという事件が起こって大問題になった。

28歳の介護士が何のためにそんなことをしたのか知らないが、
ゲームとは「凶器」にもなるのだ、という事実。
いや、この介護士自身が「凶器」だ。

なんだか、いやな気持ちになる事件です。
被害者の子供がきちんと回復するのを祈るばかりです。

こういうところは、人間て怖いなと思う。
未成熟な人間に対して、どう向き合うべきか?
こんな出来事をきっかけに考えたいものです。

あのですね、ちょっとここから先は少し飛躍ですが、
だから、全然読み飛ばしてもらっていいのですが……

確かにある種の優れた技術を持っているのだろうけど、
精神的・情緒的には、まだ10代の未成年。
なのに「メダルとるのが当たり前」みたいな
日本中の期待、というよりほとんど脅迫のような重圧。
見ていて痛々しい、というか、見ていられない。

もっとおおらかに「オリンピックを楽しんでおいで」
みたいな雰囲気で送り出すことはできないのか?

残虐ゲームを強要された子供の事件と同じくらいに、
苦しく、切ない話題。



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TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
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