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2019-05

見えるもの、見えないもの

今日は外出の予定があるので
雨が降りませんように。

病院の仕事は早朝から始まるので、
5時前には起きなければならない。

休日だからといって朝寝をしていると
病院に行く日の朝がつらくなるので
最近は休日も早起きするようにしてます。

今朝も5時にコーヒーいれて、
何もやる気が起きないから本を読む。

久しぶりにレイモンド・カーバーの短編集。
僕がカーバーを読むときは、だいたい決まってる。
暗闇の中で手を伸ばして何かをつかみたいとき。
きっと今もそんな状況なんだろうな。

カーバーの小説は「何かが書かれている」というよりも、
「何が書かれていないか」を考えてしまう、その魅力。

ここ2カ月ほどずっと三島由紀夫の短編集を読んでいて、
やっぱり「書かれていないこと」が気になっていた。
たとえば『急停車』という短編、書かれていないことだらけ。

「何を書くか」よりも「何を書かないか」のほうが、
きっと重要なのだ、そこが問題なのだよね、きっと。

書いたほうがいいか、書かないでおくか、で迷ったら、
書かないでおいたほうが正解。
そう言いきってもいいんだと安易に考えたりもする。

日常生活の中でも、さんざん迷った揚句、
ついつい口に出して言ってしまい、
あとになって「言わなきゃよかった」と思うことが、いくらでもある。

世阿弥もおっしゃってます、秘すれば花。

あれ、「秘すれば花」と「言わぬが花」は関係がある?
意味は少し違う気がするけど。

この場合は、言わぬが花、のほうがふさわしいかな。

カーバーの短編のいくつかには、
ロングバージョンとショートバージョンがあるのだけど、
ショートで書かなかったことをロングで書き足す、というわけではなく、
ロングにすることで、ますます「書かれていないことが引き立つ」
という作りになっているような気がします。

『風呂』や『足元に流れる深い川』など、そうじゃないですか?
カーバーは、読めば読むほど、
「書かれていないことを読む」ための作家だと思う。

人間は、目の前にあきらかに見えてるものがあっても、
平気でそれを見逃すことがある。

そして逆に、見えないものを目の前にしたとき、
なんとかして見てみようと思い、目を凝らす。

ああ、やっかいだな。

さて、もう1度書いておこう。
雨、降りませんように。




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TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
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