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2019-05

「いない」ということ

3連休も原稿仕事に追われていて、
なんだかありがたみがありません。
くやしいので、おなじみヒノマルから映画を4本レンタル。
昨夜は『ペコロスの母に会いに行く』を観てました。

去年のキネ旬で邦画の第1位ということで気になってた。
岩松了が出てるし。赤木春恵も評価されてるし。

昨今は「キネ旬で●位」というのは、権威あるのかな。
昔は、キネ旬で選ばれるっていうのは、
すごいことだったし、それだけで「観よう」と思ってたけどな。
今は、どうなんだろうな。

まあ、それはそれとして、『ペコロス』は、
ボケの始まった老母を施設に預ける息子と孫の葛藤の話。
とはいえ、深刻な映画ではなく、コミカルでライトな作品。
舞台は長崎で、方言も懐かしい。
九州以外の人には、これ全部わかるのかな。

映画はずいぶん無難なというか、カッチリ作られていて、
あとで監督が森崎東と知り「なるほどな」。
もちろん、観て損するような映画ではありません。
というか、誰にでも、いつかは訪れる問題として、
ぜひ観ておいてもいい映画だと思います。

ところで、こういう映画を観ていつも思うことがあります。
老いた親とどう共存するのか?というのは、
誰もが直面する大きな問題ですが、
ずいぶん早くに両親を亡くした僕には、
とりあえずその問題がありません。

「だから安心」とか、そういうことを言いたいのではない。
親がいない、親が老いていく姿を見ることができない、
それは、ある意味ではひとつの悩みからの解放だけれど、
でも同時に、人生の大きな損失でもあるんじゃないか?
最近になって、つくづくそう感じます。

父親も母親も、まだ元気のピークの時に、
いきなり蝋燭の火をフッと吹き消すように死んだので、
「年をとっていく姿」を知らない。

人生のピークをどう迎え、どう過ごし、
そしてどんなふうに老いていったのか、
子供としてそれを見ることができなかったというのは、
なんだか寂しいというか、空しいというか、
こういう言い方はちょっと大袈裟ですが、
「じゃあ、自分はどんなふうに老いていけばいいのか?」
という、ひとつの手本?目安?そんなものが無いような、
なにか「ポカン」とした感じなのです。

早いうちに親を亡くすというのは、
介護などの問題に直面しない分、ある意味で楽かもしれないけど、
でも、それ以上に、かけがえのない何かを
早いうちに失ってしまうということでもあるのだ、
ということを、自分自身が年齢を重ねるごとに、
つくづく感じます。

産まれて、生きて、老いて、死ぬ。
その永遠の繰り返しの中で時間は過ぎていく。
最も身近で、最も大切な人の、その姿を、
きちんと最後まで見ることができなかったというのは、
ああ、こういうことなんだなあと、
昨夜はそんなこと思っていました。

あ、そういえば、もうすぐ父親の命日だっけ。

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TheaterNautilus

Author:TheaterNautilus
シアターノーチラス代表・今村幸市によるブログです。
年に2~3回、オリジナルの脚本による芝居を上演しています。
次回公演は2018年10月です。
http://theaternautilus.
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